・仮想通貨取引所「コインチェック」から仮想通貨が流出した問題で、仮想通貨向けの保険に注目が集まっている。
・東京海上日動は「コインチェック」の加盟店に対し、「サイバーリスク保険」を提供しているが、これは、サイバー攻撃(注)に備える保険の一種で、取引所への不正アクセスに伴う通貨流出は想定せず、今回の事件による保険金支払いは発生しないようだ。
(注)サイバー攻撃の手口は多様で、例えば、標的型メール攻撃やPC内のファイルを暗号化・ロックし、元に戻すため「身代金」を要求するもの、ウェブサイトの改ざんやDDоS攻撃、IDやパスワードを活用し他人になりすまして侵入する行為やファイアウォール等を乗り越えて不正にアクセスする行為等が典型的な攻撃としてあげられる。
・東京海上日動では、利用者が不正アクセスで個人アカウントから通貨を盗まれたケースに対応する保険も準備していたが、商品を投入する時期は未定としている。
・三井住友海上と損害保険ジャパン日本興亜も同様な保険を提供中だが「今後の引き受けは慎重にならざるをえない」とリスクを厳格に見極める構えであり、今後、仮想通貨の管理体制が整わなければ保険ビジネスとして成立しなくなる可能性もある。